高知県のへき地医療について

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こちらでは高知県のへき地医療についてご紹介します。高知には無医村地区がなんと、48エリアもあるのです。

高知県には無医地区が48箇所も!?

高知のへき地医療都道府県レベルで見た高知県の“病床数”や“看護師数”は上位にあり、高知は医療事情に恵まれた県として有名です。(2010年度調べ)

しかし、そういった都道府県全体での数値だけを見て実際の医療事情について正しく認識できたと考えるのは危険。

実際には、高知県内にも医療へき地と呼ばれている場所が多くあり、決して楽観できるような状況ではないのです。

高知県は山間部の面積が県全体の83%となっており、
これは全国1位の数字。

そのため人の少ない過疎地が多く、人口の半分近くが高知市に集中している状態なのです。そのうえ65歳以上の老年人口比率が26.6%に達しており、この高齢化進行度は全国で3番目。過疎地と高齢者が多い高知県は、まさに“へき地医療について考えるべき県”の代表格とさえいえるのです。

ここでは高知県のへき地医療について、細かく見ていくことにしましょう。

高知県のへき地医療改善策

高知県内の無医地区は48箇所にのぼり、これは全国で3番目に多い数字です。

へき地医療:病床不足県内の病床数が多いのに無医地区が48箇所もあるのは不思議ですが、これは人口の半分が高知市に集中している影響で、病院数&病床数も高知市ばかりに偏っているため。

病院数でいうと49%、病床で改選すると54%が高知市内にあり、郡部には充分な医療施設が行き渡っていないのです。

そこで、現状を打破するために高知県では、高知県へき地医療主管課と医師部会、そして10市町村が三位一体となって高知県へき地医療協議会を組織しました。参加市町村では給与体系や労働条件を画一化して県の給与ベースに準じた内容で医師確保を行うようになり、必要に応じて組織的に医師を派遣する制度が整えられたのです。

これにより、県内へき地医療の第一線にある大月病院、嶺北中央病院、梼原病院にはプライマリケアを専門とする総合医が配置されて医療事情は大きく改善しました。

高知県へき地医療の課題

まだ高知県のへき地医療への改善策が完全に機能しているというわけではありません。へき地医療協議会に参加した10市町村では医師確保が進んだものの、非加入の市町村では深刻な医師不足が続いています。

へき地医療協議会に加入した大川村、いの町、大月町、四万十町、馬路村などでは医療法で規定されている常勤医師数を満たして通常業務を問題なく行っていますが、非加入市町村は違います。医療へき地でありながら加入しなかった7市町村の中で常勤医師数を満たしているのは黒潮町1つだけ。

土佐市、佐川町、三原村、四万十市では何とか通常業務をこなしているものの医師数は法定基準を満たしていません。安芸市と四万十市では医師数が足りないばかりか通常業務を行えずに時間外救急の受け入れ制限などが行われている状況なのです。

へき地医療協議会は確かに一定の効果をもたらしましたが、高知県のへき地医療を改善したと言い切れるようにしていくためには、まだまだ努力が必要です。